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まちの人が主役!TRAMパル大塚に鳴り響いた手拍子&足踏みパフォーマンスを取材しました!

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桜の花が咲き始めた3月24日(日)。大塚駅南口広場「TRAMパル大塚」に、手拍子と足踏みが鳴り響きました。

向かい合って夢中でリズムを打つ総勢50名を越える参加者は、家族連れ、さっきまでベンチで談笑していたお年寄り、よく見ると近所で見かけるあの人の姿も。

「なになに?なにが始まったの?」
おそらく、その場に居合わせた人や駅構内から出てきた人はそう感じたでしょう。

読者の皆さんは「フラッシュモブ」をご存知ですか? 事前に示し合わせた大勢の人が、まち中で突如始めるパフォーマンスのこと。

そうです。この日TRAMパル大塚では、フラッシュモブが起きたんです!

主催は、この日のために結成した《手拍子足踏み楽団》の団長、鳥山ヨシキさん。いったいどうやって大人数でのパフォーマンスが実現したのでしょう。企画した思いを伺うと、さまざまな世代が入り混じって夢中でパフォーマンスを繰り広げた背景が見えてきました。実は、記者も参加者の一人。何度も開いたワークショップでの紆余曲折など、潜入取材してきました!

※今回のパフォーマンスは、そのプロセスとなる第一回目のワークショップから映画監督である大月龍治さん(SHADOWMOON)が記録映像を撮り続けてきました。当日の様子をおさめた映像を記事の最後にご紹介します。

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まちなかで、誰でも関われる音楽を

さかのぼること、2018年12月。日の出ファクトリー(現在、移転準備中)で、最初のワークショップが開かれました。音楽団あめすいの団長を務める鳥山さんの「音楽で人を、まちをハッピーに」という思いから、としまぐらし会議(主催:豊島区わたしらしく暮らせるまち推進室)で立ち上げた企画です。
鳥山「まちの人と一緒に、まちで奏でられる音楽をやりたいと思ったんです。そのためには、『誰でも関われる音楽』であること。そう考えたら、手拍子と足踏みに行き着きました」

音楽には、人生を変えるほどの力がある――。自身の経験からそう確信する鳥山さん。実際に、第一回目のワークショップ参加者が楽しむ様子は、大きな手応えとなりました。

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photo by SHADOWMOON

 

ところが……。

 

人が集まらない!リズムがわからない!〜直面したパフォーマンスの難しさ

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いざ、本格的なパフォーマンスに向けての練習を開始すると、参加者からは「難しい!」と戸惑う声が上がりました。記者も、音楽は得意よ、とばかりに軽い気持ちで参加したのですが、手拍子と足踏みを組み合わせる上に裏拍を打つのを頭で考えちゃって、はじめは大混乱!(苦笑)

かと言って、簡単にし過ぎてしまうと、つまらないものになってしまいます。どうしたら多くの人がマスターできてかっこいいパフォーマンスになるのか。大寒の頃にスタートした6回のワークショップは、本番に向けて、まさに「実験」の場となりました。

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*鳥山さん(左)と、ワークショップの様子を撮り続けてくださった大月さん(右)。

でも、難しいリズムの練習を重ねた後、みんなでピタッと合った瞬間の爽快感は格別でした。何よりうれしかったのは、ワークショップの回を重ねる中で、90歳を超える年配の方がお友達と示し合わせて参加してくださるようになったこと。これは、TRAMパル大塚で毎朝開かれるラジオ体操の場で、鳥山さんがワークショップのことを地道に広げていったからなんです。

7photo by SHADOWMOON

 

失敗と、小さな手応えの積み重ね

「参加して、体感してもらうしかない!」と、チラシを片手にあちこちに出向いた鳥山さん。なんと、告知のためにとしまテレビにも出演しました!

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集まったメンバーで練習をしてみるものの、なかなかできない「かっこいいパフォーマンス」。しかし、ワークショップに繰り返し参加する人たちは、いつしかチームメンバーとして鳥山さんと一緒に本番の成功を考えるようになります。

鳥山「自分で抱えすぎず、メンバーにいくつか作ったチームのリーダーをお願いしたんです」

ある時は、意図せず「反省会」モードに……。

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鳥山「みんなが満足するものになるのか、当日の朝まで不安はとても大きかったんです。自分一人で始めたこの企画に賛同し、初期の頃からグループに入り、ワークショップに参加してくれた仲間に、恥ずかしい思いをさせず、残念な気持ちにさせず、来てくれた人がどうやったら楽しめるかを、本番ギリギリまで考えて練習内容やパフォーマンスを練りました」

10photo by SHADOWMOON

一方、チームメンバーはどう感じていたのでしょう。

「完璧にやろう!ということと、垣根無く皆が楽しめる!という目標が共存しているプログラムが良いのだと思いました。大まかな決まりはあっても各々の個性を自由にアレンジして、それが一つの塊になっていましたね」

11photo by SHADOWMOON

「全然知らない人同士なのに、笑顔があふれていて本当に楽しい! 笑顔が笑顔を呼ぶ、笑顔の連鎖を感じました」

「まちで知り合った人にも声をかけてもらい、リラックスできました。デザインをお手伝いしたチラシも褒めていただいてうれしかったです」

「極寒の日も強風の日もあったけど、初対面のみなさんとリズムを作って声を出して、どうやったらうまくいくか、うまく合わせられるかをみんなで考えるプロセスが楽しかったです」

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鳥山さんの頭の中で、パフォーマンスメニューが固まったのは本番1時間前。「考えるのに必死で、気づいたら不安のことは忘れていた」という鳥山さん。さあ、本番です!

 

当日花開いたたくさんの笑顔。さあ次は!?

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当日の朝10時に行った練習には、たくさんの人が集まりました。それまでのワークショップは10人足らずでやっていたので、大勢で打ち鳴らすリズムは圧巻です!

そして、一旦解散して、いつもの静けさに。

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約束の11時。

広場に鳥山さんの歌声が響きます。曲は、時代を越えて再燃中の「We Will Rock You」。

あちこちに散らばっていたチームメンバーを始め、当日の練習に参加した多くの人たちが集まり、息を合わせてパフォーマンススタート!

▼当日の様子は、ぜひ映像でご覧ください。

▼こちらの映像は、本番後に飛び入り参加の人と一緒に奏でたテイク2です。

鳥山「とにかく夢中でした。ワークショップではなかなかうまくいかず失敗を重ねましたが、その失敗があったから、どうやったらもっと楽しく、おもしろく、かっこよくなるかを考えることができました。本番が “失敗” たちに意味を与える日にできてよかったです。集まった人たちが本当に楽しそうで、そのことが心からうれしい。仲間に感謝、まちに感謝です!」

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まだまだ発展途上にある手拍子足踏み楽団。活動は今後も続きます。

 

::::: 次回開催予定 ::::::::::::::::::::::::

『手拍子足踏み楽団ワークショップ(次回パフォーマンスを考えるの会)』
日時:4月20日(土)11:00〜11:30
場所:南池袋公園 ウッドデッキ付近
当日はnest marcheが行われています。

イベントページ
https://www.facebook.com/events/364562897488297/

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この春、大塚駅北口前の工事現場の壁を彩るライブペインティング「O2K ART PROJECT」も冬に続いて行われ、まちでアートを展開するプレーヤーが増えています。今年、国際アートカルチャー都市の舞台となる豊島区で、ほんのひとときでも、パフォーマンスの一員になりませんか?

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photo by SHADOWMOON

記者:後藤菜穂

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