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密着取材!大塚駅前に新オープン『星野リゾート OMO5 東京大塚』へ。星野リゾートが仕掛ける都市観光ホテルを完全リポート!vol.1

地元メディアとして、大塚新聞がオープン前のOMO5へ潜入取材させていただきました!

こんにちは、大塚新聞広報担当のばんしょうです。
今回は5/9大塚駅前にグランドオープンする星野リゾートの新ブランド『OMO5 東京大塚(以下OMO5)』を取材をしてきました。オープンに先駆けたリポートをお届けします!

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星野リゾート第4のブランド「OMO」。

「寝るだけでは終わらせない、旅のテンションを上げる都市観光ホテル」というコンセプトで作られた星野リゾート第4のブランド「OMO」。街をリゾートとして捉え旅先をまるごと楽しんでもらいながら、そのテンションをホテルに帰ってからも維持できるような仕掛けがされているとして、今多くのメディアでも取り上げられています。 大塚エリアのホットなニュースということで、現在オープンを待ちわびる声多数!

*OMO5外観。大塚駅北口すぐ!

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丁度良い日本らしさ。家とホテルのいいとこどり。「住むように泊まる」ホテル。

今日は総支配人の磯川涼子さんが自らホテル内を案内してくださいます。はじめは客室から。

*OMO5の設計を手がけたのは建築家の佐々木達郎さん。

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2段構造となっている「櫓」が客室のコンセプトで、内装の端々にはいくつも日本らしさが感じられます。櫓といえば盆踊りなどで太鼓を叩く高台のイメージがありますが、このやぐら寝台はまるで秘密の基地のような空間。

*子供も大人もワクワクすること間違いなし。旅で乗った寝台列車が思い出されます。

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*やぐら寝台の階段から見下ろしてみるとこんな感じ。

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*限られた空間を有効活用するため、壁面に9cmの縁を設置。物を置いたりかけたりの万能収納。匠の技と暮らしの知恵があちこちに。

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グループ旅行でよくある「一人だけ眠くなっちゃった」という場合にも、眠くなった一人がやぐら寝台へ上がれば、 他の二人は櫓下のソファースペースで夜遅くまでおしゃべりしたり、夜飲みを楽しむことができます。コンセプチュアルなだけでなく、旅する人の泊まるシチュエーションを考えて作られた設計に感心するばかり。

*(上)間接照明で夜はムード良く。(下)階段の段差を利用した収納棚。大きなスペースにはスーツケースも楽々入ります。

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櫓下のソファスペースは、身長160cmの私で天井すれすれの位置。男性は少し屈まないといけないという状況からも、面積としては決して広くないスペースを立体的に捉え、空間が最大限に活用されていることがわかります。設計を担当された佐々木達郎さんは住宅デザインも手がけているというお話を聞いて、住まいならではの様々な工夫が取り入れられているのも納得です。

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*四季をテーマにした配色。どの部屋も日本古来の穏やかな色使いが心地良い。

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*珍しい目の細かな畳。素足で快適&自宅で寛いでいる感覚に。

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*都電線の向かいには工事中の”のれん街”が。オープンはOMO5と同じ5/9。

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旅する人の宿泊が前提なので、OMO5にはシティホテルによくある大型のデスクがありません。代わりに櫓下のソファスペースや日当たり良好の窓際で、パソコンを開いたり本を読んだりゲームをしたり。ひと昔前、布団の上げ下げによって一つの部屋の用途を使い分けていた、日本人らしい空間の使い方に通ずるものを感じます。

*日差しが入って暖かい窓辺ではガイドブックを開いたり、ゲームをしたり。

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*ランドリーも充実。

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*自販機には和を感じさせるアメニティ。

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オリジナルデザインのトランクスはお土産にもウケ良し。

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足先に馴染みの深い畳や、滞在者の使い勝手が住まいのようにデザインされている客室には日本らしさを感じる 一方で、施設内の表記はすべて英語だったりと、客室を一歩出るとまるで海外にいるかのような錯覚を覚えます。さながら家にいるかのような寛ぎ感と、スタイリッシュで刺激的なホテルのいいところを併せ持つOMO5。「住むように泊まる」という言葉がぴったりの客室でした。

*シティホテルによくあるガウンのようなパジャマではなく、部屋着としてTシャツが用意されています。

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「パンが焼ける香りで目覚めてほしい。」出発のテンションを上げる、非日常を仕掛けるカフェ。

続いて、4階のロビーラウンジとカフェを改めて拝見します。

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*入口側から見ると、中央のパーテーションで区切られている奥にメインカウンターがあります。

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先ほど客室へ上がる前に一度通過していますが、このエントランスからすでに星野リゾートらしいこだわりと仕掛 けが詰まっています。「日本のホテルはロビーに入りづらく、それがすでに旅のテンションを下げている」ということから、OMO5は メインカウンターであるフロントが、エレベーターで上がった後すぐの入口からは”全く見えない”仕様になっているのです。宿泊客として訪れた場合一瞬戸惑うでしょうが、確かに”見慣れたホテルらしさ”がなく新鮮です。

*OMOカフェスペース。席もテーブルもゆったり広々。

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取材日、星野リゾート料飲統括ユニットの中洲達郎さんにも直接お話を伺うことができました。

まず、カフェの看板メニューについてお話を伺います。OMOカフェの看板メニューは「ヴォロヴァン(Vol-au-Vent)」というフランスの家庭料理。「風で飛ぶような」というフランス語の意味通り、軽い口当たりのサクサクしたパイの真ん中には窪みがあり、そこへ色々な具材を入れ て楽しむそうです。

朝、パイの焼ける香りで目覚める幸せなひとときを想像し”香り”にこだわって、ヴォロヴァンがメインメニューに選ばれたそうです。

中洲さん「OMO5で提供するメニューは、オープンの1年ほど前からみんなで試行錯誤して考えました。最終的にヴォロヴァンのアイディアを出したのはフレンチの料理人ですが、料理人だけでなく他の部署の人からもアドバイ スを受けて意見が偏らないようにしています。OMO5で出す朝食は旅のテンションを上げるホテルらしく、“朝起きるのが楽しみな朝食”をイメージしました。」

*フルーツ他に、シチューやサラダの組み合わせも。フルーツのヴォロヴァンにはダージリンティーがオススメ。

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OMO5だけでなく星野リゾート全てのブランドに関わり、そのブランドイメージに合わせた食の開発とプロデュースを行っている中洲さん。スタッフみんなのこだわりと思いが反映された朝食が、ヴォロヴァン。

中洲さん「OMO5は東京のホテルなので少し都会的なものをイメージしましたが、ヴォロヴァン自体はパイケースなので、中身を変えればアレンジができます。その土地のものを使って作ることもできますし、秋はパンプキンといったように季節によって変化も楽しむことができます。」

素朴な疑問ですが…雰囲気も居心地も良く美味しい料理がホテルにあれば、ゲストは「街に出かける必要がない」と思ってしまわないでしょうか?思いを込めてカフェを作ったのに地元の飲食店を勧めるというのは、プロデューサーとしては葛藤があるのでは?

中洲さん「 私たちはホテルに来たゲストには、普段の暮らしにはない非日常感を味わってほしいと思っていま す。大塚に暮らす人からすると、”街をリゾートと捉える”と言われても”自分たちの暮らしを紹介して何が面白いの だろう”と思われる方もいらっしゃるかもしれません。でもそんなことはありません。旅行者にとっては、その街 の暮らしは魅力的だしとても面白い。下町だからこそ持っている魅力や発見があるんです。その街の暮らしは旅行 者にとっての非日常ですし、そしてホテルでの体験もまた非日常です。OMOでは両方を楽しんでもらいたい。今回は、ホテルでの特別な体験として朝食に力を入れています。今後はメニューに地元のものをもっと取り入れてい きたいしコラボなども考えています。」

ハレとケという昔ながらの言葉であらわせば、ホテルではハレの料理を、地元ではケの料理を楽しんでほしいと いうことですね。中洲さんが、いわゆるシティホテルの朝食とは違う特別感を大事にしたという理由には、OMO5 が地元に溶け込むことを期待しながらも「ホテルである以上大切にしないといけないことがある」という信念の あらわれなんですね。ホテルで特別な料理を楽しんで、ホテルの外に一歩出ればケの料理も楽しめる。OMO5の強みで、醍醐味の一つ と言えると思います。

*重厚感のある素焼きのお皿。器も料理の試作を繰り返す中で決まっていきます。

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*ナッツのデニッシュ。キャラメルの風味で何個でも食べたくなる。

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「夜はOMOカフェで一杯飲みながら街に出かける計画をして、その後は街のお店を楽しんでもらいたい。地元の 味を堪能してホテルへ帰って来た後に、またOMOカフェで食後のコーヒーやお酒を楽しむ、という使い方をして ほしいです。」と総支配人の磯川さん。

カフェの営業は朝7時~夜23時まで。確かに、美味しいコーヒーが飲める喫茶店やカフェは閉店が早め。晩御飯の後に一杯飲みながら、寝る前のおしゃべりも楽しめます。

食の楽しみを2倍にしてくれるそんなOMOカフェ。対照的な食事を一度の旅で味わうことができるなんて、贅沢で面白い!

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元気チャージは海!笑顔が眩しい3児の母。磯川涼子総支配人に聞くOMO5と大塚。

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今日はありがとうございました。最後にいくつか質問させてください。磯川さんがOMO5の総支配人になるきっかけとなったのは、星野リゾート内での開発スタッフの公募でしたね。この公募に名乗りを上げたのには、どのような理由があったのでしょうか?

磯川さん「元々は現場よりも、マーケティングや広報などの部署でホテルとは間接的な関わり方をしていました。加えて私は3回産休を取っているのですが、子供とは大体1歳くらいまでは一緒にいようと思うと、どうしても産 休の合間に仕事をしているような感じになってしまって。産休に入るまでに働いている期間が大体2年なので、私にとっては2年という期限の中で、”その間にできる仕事”をしていたような感覚があったのです。3人目の子を出産した後、次のキャリアを築いていくためにどうしようかと考えました。その時、産休を3回も 取った恩返しを会社にしたいという気持ちと、これまでも大きな仕事を任されてはいたものの、これから携わる仕事には期限がないと思った時、思い切りやるためにはマーケティングという立場ではなく、現場で自ら発信する魅力を現場で構築してブランドを作りたい、そのためには支配人を経験した方が良いと考えました。」

*入口すぐにあるGO-KINJYO MAP。街歩きしたくなる情報が。

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大塚エリアにはこれまで馴染みがなかったということですが、実際に来てみてどのような街だと思いましたか?

磯川さん「昨年12月に着任してから大塚という街を知るたびに本当にディープなところだと思いました。チェーン店が少なく、この街で長く商売をされている個店の店主の方々が実にユニークで魅力的です。私たちは街そのものをリゾートして捉え、ゲストにこの街をすみずみまで楽しんでほしいと思っているので、今後もうまくコラボレー ションしていけたらうれしいです。」

お話を聞くほどに、歩いてみたくなる街ですね!では、ホテルの施設についても質問させてください。OMO5の内装コンセプトの一つに「部屋に帰るのがもったいないパブリックスペース」とありますが、カフェや ロビースペースを含め、交流の場としてはどのような出来事を期待されますか?また、OMOをどんな方に使って もらいたいでしょう?

磯川さん「OMO5は特に20代~30代の若い方やファミリーを中心に、日本人のゲストに多く来ていただきたいと 考えています。意図せずですが、星野リゾートは全体として”高級感のあるホテル”と思われているため、特に20代 の層には使われていない背景があります。結婚式や記念日などの特別な日だけでなく、旅を身近にもっと楽しんで もらうために星野リゾートを使っていただきたい。OMOブランドは他の3つのブランドと比べて利用しやすい価 格帯なので若い人も使いやすいと思います。まずはOMOで星野リゾートを体感してもらうことで、他ブランドの エントリーポイントになれたらと考えています。 また「OMOベース」と呼んでいるロビースペースは、ベース(基地)という通り、旅の作戦会議をしたり、カフェを利用する地域の方と旅人のコミュニケーションの場、旅人同士の出会いの場として、大塚という街を知るきっかけ の場所となってほしいです。」

*「OMOベース」と呼ばれるロビースペース

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先ほどコラボレーションしていきたいとのお話もありましたが、今後地域との連携は具体的にどのようなことを考えていますか?

磯川さん「OMOベースをこれから地域の人にも使ってもらいたいです。もちろん、開催するイベントの内容は星 野リゾートとしても”これなら一緒にやりたい”と思える体験を選ぶことにはなりますが、タコパやおにぎり祭など、食をテーマにしたイベントも楽しそうだと思っています。」

座右の銘は”有言実行”。磯川総支配人が描く街とのコラボレーション。実現がとても楽しみです。

*ダイビングが趣味で、特に”リゾートダイバー”だと言う磯川総支配人。明るくて大きな海のような笑顔!

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取材協力ありがとうございました!

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星野リゾート OMO5 東京大塚

所在地 東京都豊島区北大塚26番地 ba01(ビーエーゼロイチ)4階~13階
JR大塚駅より徒歩約1分 施設構成 客室、ロビーラウンジ、カフェ
客室 125室
料金 7,000円~(2名1室利用時/1名あたり)
※サービス料・消費税込。東京都宿泊税が掛かる場合あり。
開業日 2018年5月9日グランドオープン

▼星野リゾート OMOオフィシャルサイト
https://omo-hotels.com

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取材後記

星野リゾートで働く従業員は現在19名。 驚いたことに、ホテル内の業務には担当がない。だから制服もない。従業員みんなで全ての業務を回す。だから朝 食のパンを焼いていた人が、午後にはフロントに立ったりということが日常的に起こる。まるで小さなペンショ ンのようなホテル。従業員の中にはこれまでパンなんか焼いたことがなかった人ももちろんいる。だけど「ゲストに焼きたてのパン を食べてもらう」と決まったその時から、全員が一定のクオリティで美味しさを提供できるような研修が組まれ ていく。 これまで星野リゾートのホテルは郊外にあったため、電車の時間を気にすることはなかったのだが、OMOは街中 のホテルなので、帰りは終電を気にして朝は始発の時間にしか出発できない。終電・始発を気にするのは今回が初 めてのことだそう。遠方住まいの従業員がいる中でも、朝スムーズにパンが焼けるようにしておくにはどうしたら いいか、日々試行錯誤。中洲さんらプロデューサーが担当するのはメニューだけでない。オペレーションや人材 の育成など関わる仕事の範疇は多岐にわたる。

支配人ですら、時にはパンを焼き、客室を掃除し、フロントに立つ。 仕事の幅が広い分、星野リゾートは仕事に対する自由度が大きい。だから自分の目指す最高のホテルを作ることができる。 星野リゾートがたくさんの人に支持されているのは、この自由すぎる大変さを、面白いと思って働く人たちが魅 力的だからではないかと思う。

「従来の星野リゾートのやり方にこだわらず、ゼロベースで作りたい。」 そう話したのは、星野リゾートが好きだと言う総支配人の磯川さんだ。 日常の中に”非日常”を作るための仕掛けがいくつも散りばめられたOMO5。寝るためだけの場所でないホテル。 旅のテンションを上げるベースとして、そして新しい地域の交流ハブとして、この街が期待するものは大きい。

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