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大塚は「アーチェリー発祥の地」? 創業100年を超える老舗『アサヒ弓具』さんへ行ってきました〜!

気がつけば、東京オリンピックまであと2年ですな〜。

話は変わりますが(いきなり)、大塚にはなんと、
「アーチェリー発祥の地」ともいえるお店があったの、ご存知でしたか?

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都電荒川線「向原」停留場から、徒歩5分ほど歩くと見えてくる黄色い看板のお店、「アサヒ弓具」さん。こちらのお店から、日本のアーチェリーは普及していったのだそう。

それって一体どういうこと? 超気になるので調べてきましょう。

こんにちは〜

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小沼さん
「こんにちは! 本日はようこそいらっしゃいました」

こちらが、創立100年以上の歴史を持つ老舗「アサヒ弓具工業株式会社」の代表取締役社長、小沼つた子さんです。小沼さんのお父様でいらっしゃる、先代の小沼英治さんは、和弓の流派の一つである「日置流雪荷派(へきりゅうせっかは)」の15代の家元。どうやら、その小沼英治さんが、アーチェリーを日本に普及させた方のようです。

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小沼さん
「もともとアサヒ弓具は、和弓専門のお店だったんです。ところが戦後、GHQによって和弓が禁止されてしまって、それまでうちで弓を作ってくれていた職人さん(弓師)の、お仕事がなくなってしまったんですね。それを、どうにか出来ないかと思った先代が、なんとか『学生弓道』だけでも復活できないかをGHQに掛け合いつつ、職人さんたちには竹でアーチェリーの弓を作らせ、それをアメリカに輸出するということを始めたんです」

大塚新聞
「おお、ピンチをチャンスに変えたわけですね!」

小沼さん
「それで職人さんたちも、仕事にあぶれることなく弓氏を続けてこられたわけですね」

大塚新聞
「なるほど〜」

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小沼さん
「当時、日本でアーチェリーは全く普及していなかったのですが、そんな経緯もあって『アサヒ弓具』でもアーチェリーを取り扱うようになって。先代は、都内にあるアメリカンスクールでアーチェリーを教えていたこともあり、1947年に『日本洋弓会』を結成しました」

大塚新聞
「それが、現在の『日本アーチェリー連盟』というわけですね! 『アサヒ弓具』さんが『アーチェリー発祥の地』と言われる理由がわかりました。お店では、弓道やアーチェリーの道具を置いているのですか?

小沼さん
「そうです。ただ、最近アーチェリーの道具に関しては、インターネットで購入される方も多くなり、わざわざお店まで足を運ぶ人も少なくなってきました。もちろん在庫はありますし、道具のメンテナンスなどで訪れる方はいらっしゃいますが、『弓具』をお求めになられるお客様の方が多いですね」

大塚新聞
「お客さんは、どんな方が多いのですか?

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小沼さん
「北海道から沖縄まで、全国からたくさんの方がお見えです。春はやっぱり学生さんが多いですね」

大塚新聞
「そうなんですね。大人になってから始める人もいます?」

小沼さん
「いらっしゃいますよ〜! もっとも多いのは女性の方。子育てが終わって一息ついた方が、何か新しいことでも始めようと思って来られるというケースですね。あとは、定年になってからの男女。『学生時代にやっていたけど、定年になったのでまたやってみたい」』という方達ですね。東京オリンピックが迫ってきているということも、影響しているのかもしれないですね」

大塚新聞
「やっぱり!」

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小沼さん
「それと、最近は外国人のお客様も増えましたよ。多いのがドイツ人とフランス人。ドイツの哲学者オイゲン・ヘリゲルが書いた『弓と禅』を、あのスティーヴ・ジョブズが愛読していたらしく、その影響で弓道に興味を持つ方が増えているみたいですね。ジョブズ自身は弓を引いた経験がないようなのですが、弓道の哲学に興味を持ったようですね」

大塚新聞
「へ〜! 実は僕、剣道と柔道は黒帯持っているんですが、弓道はやったことがないんですよ。なんとなく、ハードルが高いイメージがあって。でも、なんだかやってみたくなってきました

小沼さん
「是非是非、やってみてください。弓道って、武道の中ではもっとも位が高いと言われています。白足袋を着用しているのも、そのため。現在、柔道や剣道の人口って下がってきてしまっているらしいんですけど、弓道人口は変わらないのだとか」

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大塚新聞
「ますますやりたくなってきました……。ぶっちゃけ、弓道とアーチェリーそれぞれの初期費用ってどんな感じなんですか?」

小沼さん
「弓道もアーチェリーも、入口はさほどハードルが高くないんです。。アーチェリーは、リム(弓部)の部分をレンタルしていますから(半年間)、初心者はそれで様子を見ることができる。徐々にポンド(重さ)を上げていって、自分の丁度いいレベルがどこか分かった時点で、自分用のリムを購入してもらうのがベストですね。

弓道は、弓道着、帯、袴、白足袋の『4点セット』というものが当店にありますので、そちらで揃えていただきつつ、矢と弓がけ(グローブみたいなやつ)、それから弓入れを購入して、総額7〜8万円といったところでしょうか。アーチェリーよりも、スターターキットはお金がかかりません。ただ、上をみると天井知らずなんですけどね。弓1本で数十万という世界ですから」

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大塚新聞
「弓も矢も、工芸品のようですもんね。弓道やアーチェリーを練習する場所って、この近くにありますか?」

小沼さん
「実は、豊島区立総合体育場にも射場があるんですよ。曜日によってアーチェリーと弓道を分けています。ただ、ちょっと老朽化してきているので、もう少し新しくしてくれると嬉しいんですよね……(苦笑)。いま、豊島区長の号令で様々な文化施設が出来ていますが、そのお金を少し射場に回してもらえたら最高なんですけど(笑)」

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確かに! ある意味では大塚こそ「アーチェリー発祥の地」なんだし、もうすぐ東京オリンピックも始まるし。もっともっと弓道やアーチェリーがポピュラーで身近な存在になり、豊島区にも立派な射場が出来ることを期待したいと思います。

小沼さん、今日はありがとうございました〜!

大塚新聞の黒田でした。

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アサヒ弓具工業株式会社
Asahi Archery Inc.

〒170-0005
東京都豊島区南大塚3-23-3
TEL:03-3986-2301

営業時間
月 – 金曜日 10:00am – 7:00pm
日曜・祝日 10:00am – 5:00pm

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