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若い世代に大人気の若手落語家、立川志の彦さんによる「落語会」が、大塚のコワーキング・スペースで開催されました!

みなさん、こんにちは〜。
だいぶ暑くなってきましたね!

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ちょっと前のことになりますが、『大塚新聞』でも何度か紹介したことのあるコワーキング・スペース「co-ba ROYAL ANNEX」で、さる5月18日に「落語会」がおこなわれました!

この日のテーマは、「家守」

落語ではよく、「大家といえば親も同然、店子(たなこ)といえば子も同然」というフレーズが使われます。大家は、「家を守る=家守」とも言われ、物語の中で貧乏長屋に住みマトモに「店賃(たなちん)=家賃」を払えない(払わない)「店子=住人」たちを、ときに優しく、ときに厳しく、ときに意地悪く(笑)見守ったり、冠婚葬祭の世話をしたりしていたそうです。

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実は、「co-ba ROYAL ANNEX」の入っている賃貸マンション「ロイヤルアネックス」は、『大塚新聞』にも何度も登場してくれている青樹純さんが、感性の高い暮らし手を集め、カスタマイズ賃貸などを仕掛けてきたところ。

青木さんも、「ロイヤル・アネックス」の住人の結婚式で司会をするなど、まさに「現代版・家守」的なことをされている人なんですよね。

そんなわけで、今回は「家守」「江戸の住まい」にちなんだ演目がテーマなのです。

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会場となった「co-ba ROYAL ANNEX」へ。おお、すでに演台が組まれている! いつもとは違う雰囲気に、始まる前からワクワクしてきました。

今日の噺家さんは、立川志の彦さん!

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志の彦さんは、立川志の輔さんの五番弟子の若手の落語家さんです。小さいころからサッカーやライフガードなど体育会系の道を歩んできた志の彦さんですが、ひょんなキッカケから師匠の落語を聞き衝撃を受け、後日、名古屋の公演会場までヒッチハイクで入門志願をしにいったそうです。すごい行動力!

現在、渋谷の「UPLINK」で毎月開催している『立川志の彦落語会 in UPLINK』は、若いお客さんもたくさん見に来て毎回満員になる人気公演です。

この日、会場に集まったのは、子供から大人まで幅広い年齢層。落語を初めて聞くかたも多いとのことで、まずは「落語の魅力」について話してくださいました。

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志の彦さん
「落語の一番の特徴は、テレビや映画と違い、落語家の噺(はなし)を聞きながら自分の頭の中で、絵を浮かべて物語を楽しむということです。噺家は、たった一人で物語を語り、その中に出てくる登場人物を、声色を使い分けながら全て演じるんですね。例えば、『おい、お前』と男の声で言い、『どうしたんだい、お前さん?』と女の声で言う。そんな男女の会話を聞いたお客さんは、高倉健と吉永小百合を思い浮かべたりするわけです…って、例えがちょっと古いですか?(笑)」

なるほど〜、そこで菅田将暉と有村架純を思い浮かべてもいいし、三船敏郎と香川京子を思い浮かべてもいいし(それも古いか!)、ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーを思い浮かべてもいいわけですね!(それはないか!)

志の彦さん
「そのような特徴があるので、『落語を楽しめる人、たくさん笑える人ほど、頭が良くて、想像力が豊か』と言われるワケです。…って、僕が何を言いたいかわかりますよね?(笑)」

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おっと、一本取られた〜!

志の彦さん
「え〜、今回は『家守=大家』さんがテーマということで、それにちなんだお話を用意してきました。落語に登場する人物は、貧乏長屋に住んでいることが多いんですね。だから大家さんは損な役回りなんですよ。家賃をなかなか払ってもらえず、取り立てに行ってもなんやかんやで上手くかわされ…(笑)。もちろん、大家さんも決して裕福ではなく、『よし、俺のおごりだ!』と住民を連れ出し花見に行っても、出てくるのはお酒ではなくお茶を水で薄めたものだったり、卵焼きかと思ったら沢庵だったり。そうやって、貧乏を楽しむお話が多いんです」

現実を笑い飛ばす、っていうのも落語の意義だったのでしょうね〜。

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志の彦さん
「嫌な大家もよく登場します。家賃を取り立てたら母親が自殺してしまい、最終的に大家がひっ捕えられるっていう…何の救いのない話もあったりして。なので、あまり大家にこだわりすぎて、こんな話をしても青木さんから二度と呼んでもらえなくなるだけなので(笑)、今日は初めて落語を聞く人にも楽しんでもらえる演目を選びました」

そう言って話してくださった演目は…

「初天神」
「だくだく」
「井戸の茶碗」

…の、3演目。

「初天神」は、息子に振り回されて困惑気味の父を、シニカルかつ風刺的に描いた上方落語の古典。

「だくだく」は、ナンセンスな状況の中で、洒落っ気とトンチを競い合う男二人の話。会場となったロイヤル・アネックスは、壁紙を張り替えられる賃貸物件で有名なので、それにちなんで壁紙が登場するこのお話を、この日のために覚えてきてくれたそうですよ〜!

そして最後の「井戸の茶碗」は、侍にはさまれて困った屑屋さん(江戸時代のリサイクル業者)が、大家さんに助けを求めるお話。「人情噺」「武家噺」に分類される古典です。

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各々のストーリーを、ここで細かく説明するのは野暮なのでしませんが、どの演目も面白かった!初めて落語を聞いたという、小学生くらいの男の子もケラケラ笑いながら楽しんでいました。もしかしたら、子供の方が想像力豊かなのかもしれないですよねえ。小さいうちから落語を見ていたら、もっともっと想像力が鍛えられそう。先が楽しみですね。

もちろん、歳を重ねていけば、お話の深みだとか渋みも味わえるようになり、さらに噺家さんごとのアレンジの仕方とか、キャラの膨らませ方なんかの違いを楽しみ始めたらもう病みつきでしょうね〜!

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楽しい落語の後は、公流パーティーに。お隣の「都電テーブル」さんに用意していただいたフードやビールを楽しみながら、しばしご歓談タイムとなりました。

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さてさて。来る7月2日、椎名町にある『シーナと一平』という最近できたゲストハウスでも、志の彦さんの「落語会」が開かれるそうです。もし興味のある方は、ぜひぜひ遊びに行ってみてください〜!

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