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今、大塚ではインド音楽が熱い! ハマると病みつきになるその調べを堪能してきました〜!

去る5月28日に「音楽堂 ano ano」にて、イベント『印度音楽世界2015』が開催されました。


*シタール奏者ヨシダダイキチさん

実はここ大塚で、インド古典音楽のコンサートが割と頻繁におこなわれているの、知っていましたか? そうなんです。以前、ご紹介した「gallery 園」さんや、「マスミ東京」さんのイベントスペース「MURO」などで、シタール奏者のヨシダダイキチさんと、タブラ奏者の指原一登さんが、よく演奏しているらしいんです。


*タブラ奏者、指原一登さん

しかも指原さんは大塚在住なんですって! 仲間!


*ゲストのシタール奏者、金光亮平”YO”さん

そんなお2人に加え、この日はゲストに金光亮平”YO”さんを加えた3人編成での演奏でした。

ところでみなさんは、インド音楽というとどんなイメージを思い浮かべますか?
なんか、ターバンを巻いてヒゲを生やしたインド人が、ビヨ〜ン、ビヨ〜ンと、怪しい楽器を鳴らしてるとか、カレー屋さんでかかっているBGMとか、大勢でダンスしている映画の中で、女の人が甲高い声で歌ってるとか。

なんとなく、異国ムードの漂うアヤシイ音楽っていうイメージを持つ方が多いかと思います。

でも実はインド音楽って、とっても高度な技術が要求される世界的に有名な伝統音楽なんです。古典音楽には大きく分けて、北の「ヒンドゥスターニ音楽」と、南の「カルナータカ音楽」があるのですが、日本で広く知れ渡っているのは「ヒンドゥスターニ音楽」の方だと思います。中でも有名な音楽家は、ラヴィ・シャンカール。ビートルズのジョージ・ハリスンが師事した北インド音楽の大家で、彼がインド音楽を西洋に広めたと言っても過言ではありません(残念ながら、2012年12月11日に亡くなってしまいました)。


* これがタブラ。

って、なんで僕がこんな偉そうにウンチクを語っているのかと言いますと、何を隠そう日本一のタブラ(インドの太鼓)奏者であり、今や「夜タモリ」の準レギュラーとしても有名な(!?)、ユザーン先生に弟子入りしていたことがあるんですよ。

といっても、出来損ないのダメ生徒で、2年も習ったのに一向に上達せず音を上げてしまったのですが…。

そのくらい、インド古典音楽は難しい!


*シタールは弦がいっぱいあるから、チューニングもひと苦労…(しかも、すぐ狂う)

まず、インド音楽には「ラーガ」と呼ばれる旋律と、「ターラ」と呼ばれるリズムパターンがあって、それを基本にしながらお互いに即興演奏で絡み合う、というのが大まかなルール。ラーガはシタールとか、サントゥールといったメロディ楽器が演奏し、ターラはタブラとか、カンジーラといったリズム楽器が演奏します。


*なんと、タブラのチューニングは金槌でおこないます!

まずはメロディ楽器がゆったりとラーガを奏でるのですが(これを「アーラープ」と言います)、それからリズム楽器が入ってきて、一定のテンポで合奏が始まります(これを「ジョール」と言います)。その後、次第にテンポアップし、極限のスピードまで上がったところで(これを「ジャーラー」と言います)演奏は終了。これが1曲全体の流れになります。

このアーラープ→ジョール→ジャーラーという、一連の流れだけで1時間とか2時間は優に超えてしまいます。そう、1曲が2時間とかザラなんですよ。なので途中でトイレ休憩を挟み、後半戦に突入っていうプログラムも珍しくないんです。


*前半が終わり、後半に向けての打ち合わせ中?

しかも、「ラーガ」には実にいろんな種類があって。「朝のラーガ」とか「雨の日のラーガ」とか、演奏するシチュエーションまで決まってます。だから、例えば「早朝のラーガ」を演奏するとなると、朝の5時からコンサートが始まったりするの、インドでは! すごいですよね〜。僕もインドへ旅行した時、ザキール・フセインという超絶タブラ奏者のコンサートを、朝の5時から観たことがあります!

さて、そんな奥深いインド音楽。即興演奏とかジャズに通じる部分もあるし、ラーガの旋律はどこか沖縄の音階や、日本の古典音楽にも通じるところがあって。結構、一度聞いてみたら病みつきに…っていう人は、ミュージシャンの中にも多いみたいです。

すっかりウンチクが長くなってしまいましたが…

この日の演奏も、本当に素晴らしかった!

ヨシダダイキチさんは、インド古典音楽だけでなく様々なジャンルのミュージシャンと積極的にコラボをおこない、新しい音楽をたくさん作り出しているすごい人。特に有名なのは、UAとのコラボ。彼女の曲「ファティマとセミラ」、「テュリ」はヨシダさんの楽曲提供&プロデュースです。それから、ユザーン師匠とは以前サイコババという前衛的なユニットや、タブラだらけのグループTABLA DHAと、シタールだらけのグループSitaar Tah!の、驚異の合奏会など色々やっています。

そんなヨシダさんのシタールは、とにかく華麗な指さばきに圧巻。指が一体何本あるの? っていうくらい残像が見えまくり。クライマックスの「ジャーラ」では、鼓膜がビリビリするくらい、シタールの倍音(音の中に含まれる、様々な成分)が会場いっぱいに鳴り響いていました。

イケメン指原さんのタブラもカッコよい! タブラって、叩き方や叩く場所でいろんな音が出て、ほんとメロディ楽器みたいなんですよね。

さて、そんなお二人がまたまた大塚にやってきます!

インドの若手実力派声楽家モーシン・アリ・カーンさんが初来日を果たし、来たる6月13日に大塚で一緒に演奏するんですって!

場所は「スペース MURO」。マスミ東京さんの別館です。

指原さんからも、コメントをいただきました。

指原さん
「世界で広まるインド音楽が、なにより人々を魅了しているのは、その瞬間に生まれる、極限まで高められた音楽のエネルギー、躍動感や華やかさといったものです。
今回の招聘の目的は、これからインド音楽の伝統を背負っていくことになる若手のインド人、しかも実力のある音楽家と共演することで、今、この瞬間に生まれるフレッシュで躍動感にあふれるインド音楽を、ここ日本でも一緒に創っていきたい。その現場を出来るだけ多くの人に観ていただいて、広くこの音楽の面白さを知ってほしい。そして日本にも交流の流れを呼び込みたいということです。
来日する声楽家・モーシンさんの歌声は、魂を揺さぶられるほどのエネルギーに満ちています。きっと新しい感動に触れられる、僕も今から楽しみで仕方がありません。ぜひ多くの人とそれを共有出来たらと願っています!」

「モーシン・アリ・カーン来日公演2015」の特別サイトはコチラです。インド古典音楽って、なんだか敷居が高そうって思っているそこのアナタ、ぜひ一度足を運んでみてください。生で聴くシタールの響き、タブラの躍動感に病みつきになること必至です!

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